星空撮影をしてみたい!!
最近会社でとてもいいカメラを買っていただいたので、あちこちをぱしゃぱしゃと撮影しております。
そんな駆け出しカメラマンにとって
「キレイに撮ってみたい!!」
と思うものの一つに星空があるわけですが、近ごろどうにもこうにも天気がよろしくなくてなかなか撮影する機会がありませんでした。
そもそも星空を撮影するにあたって、やはり冬の澄んだ空気の空を撮るのがベストというのはもちろん承知の上なんだけど、まあ冬の本番を迎える前にまずは練習してみたいじゃないですか。
撮ろう撮ろうと思ってうずうずしていたんだけど、自分の中での星空撮影の最低条件はクリアしたかな?という日だったので撮ってみました。
星空撮影の機材について
その前に簡単に星空撮影のためのポイントをいくつか忘備録がてら。
カメラなどの機材
ドラ〇もんの世界のように、まだ脳みその中をプリントアウトする技術が実現されていない現代において、星空を映し出すには何といってもカメラが必須。
あるといいね!という機材は
カメラ
ここ2~3年の間に発売されたレンズ固定式のカメラ(コンデジなど)なら上手くとれる可能性ありといったところでしょうか。
それ以前の古いカメラやiPhoneなどのスマートフォン、センサーサイズが小さいカメラはちょっと難しいかもしれないですね。
センサーとは、カメラがレンズを通して光を取り入れ、その入ってきた光景を記憶するための場所で、カメラの画質を左右する重要な部分です。
つまり、センサーサイズとはその記憶する装置の大きさのことで、センサーサイズが大きいほど暗いところでもきれいに映せて(高感度耐性)、そもそもきれいに画像を写し取ることができます。
ちなみに今販売されているカメラの中でセンサーサイズは大まかに分けて中判サイズ(43.8×32.9mm)→フルサイズ(36×24mm)→APS-Cサイズ(23×15mm)→マイクロフォーサーズ(17.3×13mm)→それ以下というように分かれています。
中判サイズは完全にプロ向けの機材で、レンズがついていないボディだけの金額で目玉が飛び出るような価格だったりします。そんなカメラ買ったら「落としたりしないか」はらはらして撮影に集中できない気がしますが、プロの方はそのあたりのメンタルが強靭だからこそプロなんでしょうね。私は一生慣れる気がしません。
フルサイズ以下のカメラについては少し調べればわかると思うんだけど、まあまあ価格がこなれてきて手を出しやすいところもあるので、あとは「趣味にどこまでお金を突っ込めるか?」という自問自答の果てに購入したらよいのではないでしょうか。
また、今回の星空を撮るということを考えるので調べた限りでは一番大きいセンサーサイズ(フルサイズ)ではなくても、ISO3200とかISO6400でひどいノイズが出なければとりあえず撮影はできそうな。
ちなみにわたしは今これを使ってます。
SONY α7iii ILCE-7M3
会社で買うものなので悩みに悩み抜き、自分の腕で扱える範囲のものを選択しました。
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レンズ
上記のカメラの項目で必要なカメラはレンズ交換式という前提でお話ししますと、必要なレンズはひとまずボディを購入したときについてくるキットレンズで十分撮影可能ではないかと思います。
で、画角(撮影した範囲)が広角から標準のやつ(35mm換算で30㎜く以下くらい)であれば問題ないんじゃないでしょうか。まあ、星空+風景をどこまで広い範囲で写し取りたいかって感じですけど。
私の場合は画角が35mmのレンズなので、ちょっと狭いかも?という感じですが、それでもどうにか撮影できたので、もっと広角で撮影したい!!というのであればあとはお財布とご相談ですね。
また、レンズでいえば絞り値(F値)もできれば考慮するといいでしょう。基本的に星空撮影は暗い中での撮影なので、明るいレンズがあると良いですね。
今使用しているレンズはこちら。
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シグマ 35mm F1.4 DG HSM ソニー用
どのカメラを買うかは割と早く決まっていたんだけど、レンズはかなり迷いました。
ズームレンズにしておいても、ボディやPhotoshopでカバーできるから便利かなぁなんて思ったけど、やっぱり「他の作例見ているとどう考えてもレンズが作風を作り出すな」と思ったので、便利さをかなぐり捨てて単焦点で映りばっちりなこのレンズをチョイス!
結果は大満足で普通のスナップでも一目で機材変えたなって思う仕上がりで、これから写真撮るのが明らかに楽しみになりました。
このレンズに変えてから撮影した写真はこの記事に載せてあるのですが、
「すげー!!めっちゃいい感じに撮れた!!!」
と興奮したので、ぜひ見てみてください(笑)
三脚
必須ですね。あとで書きますが、星空を撮影するためにはシャッタースピードを10秒~30秒とかで設定します。
手でカメラを持って10秒もブレさせずに撮影できる人間はおそらく地球上ではいないので、当然そのまま撮影しようとすると盛大に写真がぶれまくって何を撮影したのかわからなくなるでしょう。
何も星空だけでなく、普段の風景や小物の撮影とかでも三脚はあると便利なのでひとまず1本持っておいた方がいいでしょう。
ちなみに三脚もお値段はピンからキリまであります。ピンをそろえだしたらキリがないのでこの道で生きていくプロの方に購入は任せて、個人で楽しむレベルでは3000円くらいのでいいんじゃないでしょうか?まあ、この価格帯のものはお試し感があり、耐久性とか剛性(丈夫さとか安定感)がイマイチで、カメラを装着した後で縦にしたいなぁと思ったときとかにその方向に動かなくて構図に制約が出たりしますね。
レリーズ
これはあると幸せになれるというもので、必須ではないんですが。
撮影の際に直接指でシャッターボタンを押し込むとどうしてもその押した衝撃とかで写真がぶれてしまうことがあります。何とも繊細なものですねぇ。
レリーズとはシャッターボタンを直接押さなくてもシャッターを切れるリモコンのようなものですので、自分も映る集合写真を撮影することも多いなんて人は持っておくと便利かもしれませんね。
今手元で使用しているレリーズはこの無線で非常にお安いこのタイプです。
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場所探し
星の撮影において最も重要なもの。
それは「星」
当然と言えば当然ですが、これが意外と難しい。
具体的に書くと
- 晴れている
- 月が出ていない(or小さい)
- 光害がなく、澄んだ空気
が必要です。
晴れの大事さ
晴れているのなんて当たり前じゃん?ておもうでしょう?
わたしもおもっていました。
しかし、撮影した日は「晴れ」ではなくて「雨が降っていないだけ」ということを痛感させられました。
結構雲が多かったみたいで、要は星→雲→カメラをいう風に雲が星を隠しているともう全然星を撮影できません。いくらPhotoshopとかでいじろうと思ってもそもそも星の光がカメラに届いていないのでなすすべはなかったですね。。。
月は出ているか?
月は星と比べると大変明るい天体です。
自分の目で夜空を見上げても月があると星ってその月の光にかすんで見えにくいですよね。ただでさえ人間の目と比較して暗いところが苦手なカメラが、月夜に星をとらえるなんてことはまぁ難しいでしょう。
ネットとかで月齢のカレンダーなんかチェックしていると「今新月の時期だから星空撮影にばっちり!」なんてチェックができるのでおすすめです。
まあ、新月の日が星空撮影には理想的ですがその新月の日を中心にして1週間くらいは前後しても月は邪魔にならないと思うので要チェックですね。
澄んだ空と光害
日本は湿気が多い国で、電灯とかのインフラ整備も割と充実しているのでこれが一番条件としてはめんどくさい。
星空撮影したいって時には大都市周辺とかではまずきれいに撮影できないでしょう。
光害は基本的には都市部とかで夜になってもずっと明るい箇所があるとその周辺の夜空は明るくなるということで、都市から離れて夜空を撮影するとなっても都市部がある地平線辺りが画像を見ると明るく映るそうです。
これも月と同じで、きれいな星空をかき消してしまうので、なんともはやですね。
わたしは四万十町という田舎におりますので、人家もそう多くないので道端の街灯の光が入らないように気を付ければよいだけだけど、それでもちょっと気を遣いました。
ただ、夏場はどうしても湿気で空は霞みがちなので、やはり夜空の撮影本番と言えば秋から冬にかけてということになるんでしょうね。今回の撮影は秋以降の本番に向けて練習だったのでこのポイントは深く考えないで撮影してます。
実際に撮影してみると
今回撮影してちゃんと(?)撮影できていたのはこの1枚。まあまあきれいに撮れているのではないでしょうか?ちょっと雲が出ていたので、どうしてもそこは加工しても星が浮いてこなかったので、これはまた次回以降の課題かなという感じです。
この1枚が撮影できるまで何枚か失敗していますが、それはどうしても何回か試し撮りをして条件を確かめる必要があったため。
今回の撮影時の設定
結局光の具合とシャッタースピードを調整するにはMモード(マニュアルモード)がよかったので、これで撮影しています。
数値的にはこんな感じで撮ってます。
- ISO500
- 画角35mm
- f値1.4
- シャッタースピード30sec
この写真が撮れたあとくらいに雨がぽつぽつ降りだしたので、レンズを空に向ける撮影はもうやめてしまいましたが、もう少し時間があればピントや雲がない場所などもう少し課題となるところをクリアして撮影したかったですね。。。
ISOをここまで落としているのはノイズを気にしたためですが、もしかしたらもう少しISOの数字をあげていても撮影できたかもしれませんね。f値が小さいのでそこまで気を遣わなくていいかなと思ってこの数字で試したところはありますが、画像をよーく見ると、星が線になりかけているように見えなくもない。。
これはシャッタースピードがちょっと長めだったからと思います。
星というのは見ているだけじゃわからないけど、常に動いています。
そこでシャッタースピード10数秒なんて単位で開いていると最初に取り込まれた星の光から10秒後の光の位置は星が動いた分だけズレて線に見え始めます。
なので、画質とシャッタースピードのトレードオフで次回はもう少しシャッタースピードを短くしてみようかな。
実験してみて
夜景自体初めて撮影したけど、家の前をちょっと写真に収めてみるのだけでも結構楽しいもんですね。
今回は本格的な星空撮影の準備段階だから、この実験結果は大変参考になりました。
もっときれいに星空撮影するぞ!!